ただでさえ辛い冬の寒さ。冷え性の方にはたまらない日々が続きますよね?
冷え性には生姜が効くと言われていますが、正しく摂取することでその効果が違ってくるんです。
今回は冷え性に効く正しい生姜の使い方と寒い冬におすすめの飲み物やレシピについてご紹介します。
もくじ
冷え改善には乾燥生姜が効く
冷え性には生姜が効く!というのは有名ですので、紅茶にすりおろした生姜を入れたり生姜湯などを自分で作って飲んでいる人もいるのではないでしょうか?
…でもその生姜の使い方、果たして本当に効果があるのでしょうか?
生姜のタイプ別の効能
実はしょうがは生で食べるか乾燥させるかで、その効能が違ってくるんです。
生しょうが:殺菌・解毒作用があり、血管を拡張させ手足を温める
生のしょうがにはジンゲロールという成分が含まれています。
このジンゲロールは強い殺菌力と解毒作用を持っており、細菌を抑える効果があります。
この成分を利用したのがお寿司に一緒に添えられている「ガリ」です。
生姜は酢と混ざる事で殺菌・消化促進効果が増しますので、それが生魚の細菌を抑える効果にてきめんで食中毒を抑えてくれるんです。
また、血管を拡張させる効果もありますので、手や足先まで血液が循環し、体温が上昇します。
しかし同時に、手足が熱を発するということはそれを冷やすために発汗が促されますので、体の内部は冷えてしまうということも起こりえます。
簡単に「生姜=体温をあげる=体が温まる」ということではないんですね。
では、いったいどうすれば体を芯から暖めることができるのでしょうか?
乾燥生姜:殺菌・解毒作用、血行促進、免疫力の向上
実はこのジンゲロール。
熱を加えたり乾燥させることでショウガオールという成分に変化します。
このショウガオールも強い殺菌・解毒作用を持っていますが、ジンゲロールがただ血管を拡張させ手足の末端まで血液を届きやすくするのに対し、ショウガオールは内臓を内側から刺激して血流を高め代謝をよくします。
そうして人間が活動するために必要なエネルギーを生み出すことで体の内側に熱を作り出します。
つまり、ジンゲロールは「湯沸かし器で沸かしたお湯を流す水管を大きくする」だけですが、ショウガオールは「湯沸かし器自体をメンテナンスし、お湯を沸かす機能自体をパワーアップさせる」ようなイメージになるんです。
生のしょうがを摂取して、ジンゲロールによって一次的に手足がぽかぽかする感覚はありますが、結果的には体の中が暖まっている状態ではないので直接冷えを改善することには繋がりません。
ですが、乾燥生姜や熱を加えた生姜を摂取してショウガオールを取り入れることによって体を心から暖めることができ、冷えを改善することができます。
せっかくなら一時的な改善ではなく、持続的に改善したいですよね?
そこで、冷えに悩みしょうがを摂取しようと思ったときは「生」ではなく「乾燥しょうが」か「熱を加えた生姜」を使うことをおすすめします。
乾燥生姜の作り方
冷え性改善に役立つ乾燥生姜ですが、いったいどうやって作ればいいんでしょう?
乾燥生姜と蒸し生姜
乾燥生姜と一言でいっても実は2種類のものがあります。
- 生姜をただ乾燥させただけのもの
- 生姜を一度蒸してから乾燥させたもの
おなじ乾燥生姜でも、熱を加えることによって生姜の有効成分の量が変化しますのでこの二つでは効果に違いが出てきます。
手間はかかりますが、一度蒸してから乾燥させたほうがショウガオールの含有量が増えますので、時間のある場合は一度熱を加えてから乾燥させたほうがおすすめです。
蒸さない乾燥生姜の作り方
- しょうがを水洗いし、皮がついたまま1~2ミリていどの薄さにスライスする
- キッチンペーパーなどでしっかりと水気を取り、洗濯ネットや乾燥ネットにいれて風通しのいいところで乾燥させて完成
しょうがの皮目(縞模様)に沿って切ることで、繊維が切断され食べやすくなります。
厚みによって乾燥させる長さは異なりますが、乾燥が甘いとカビの原因になりますので薄茶色に変色し、生姜が手でぽきっと折れる位までしっかり乾燥させましょう。
日当りのいいところですと早くて1~2日。室内では1週間ほどが目安です。
蒸してから乾燥させる乾燥生姜の作り方
- 上記の手順で、カットしてからクッキングシートの上に並べ、蒸し器で30分ほど蒸す
- オーブンでしっかりと焼いた場合はすでに水分が飛んだ状態なので、冷ませば完成。まだ水分が残っている場合や蒸し器で蒸した場合は天日や室内でしっかりと干して水分を飛ばす
蒸し器がない場合はシリコンスチーマーを使って10分~15分ほど電子レンジで蒸しても大丈夫です。
匂いが甘い匂いに変化したら蒸し上がりの目安です。
蒸す手段がない場合は、天板にクッキングシートを敷き80℃~100℃の温度でじっくり1時間ほど焼いてください。
ショウガオールを増やすのに最適な温度は80度といわれていますので100度以上の温度で焼かないように気を付けてください。
電子レンジで乾燥生姜を作る方法も紹介されているようですが、この方法では電子レンジ内で発火した事例が数件報告されているようです。
危険ですので避けておいた方が無難かと思いますので、この記事では紹介しません。
出来上がった乾燥生姜は乾燥剤と一緒に瓶やジップロックなどに入れて密閉した状態で保存しましょう。
生姜の状態や乾燥具合によってどの程度保存できるかは異なりますが大体1か月はもちます。
冬におすすめの飲み物
寒い冬に芯から体をあたためるおすすめの乾燥生姜を使った飲み物をご紹介します。
- しょうが紅茶
- しょうが湯
- 梅醤番茶(ばいしょうばんちゃ)
- しょうが葛湯
紅茶の茶葉やティーバックに乾燥生姜のスライス4~5枚を入れてお湯を注ぎしばらく蒸らします。
お好みではちみつや黒砂糖をいれてください。
ミルなどで乾燥生姜を粉末状にします。すり鉢などで擦ってもOKです。
カップに粉末の乾燥生姜をみみかき3杯ほど、はちみつを小さじ1杯ほど入れてお湯を注ぎます。
※しょうが湯よりも保温性が高いです!
材料:梅干1個・醤油大さじ1・乾燥生姜少々、番茶
1. 梅干しの果肉を湯のみへ入れて、果肉をつぶす
2. 醤油をいれてよく混ぜ合わせます
3. 粉末状にした乾燥生姜を加えて番茶を注いで完成!
葛粉と砂糖、粉末の乾燥生姜をカップに入れてお湯で練ります。面倒な場合はレンジでチンしても大丈夫!
ゲル状で熱いので火傷には注意してください!お腹もいっぱいになりますし、小腹がすいたときにはぴったりです。
「葛」と「生姜」は葛根湯の成分でもありますし、生姜湯とは比べ物にならないくらい温まりますよ。
寒い冬に、外から帰ってきたときに必ず飲む私の一押し冬ドリンクです!
ミルやすり鉢がない場合は、乾燥生姜を手で小さくパキパキと折って飲み物に入れてみてください。
ちょっと飲みにくいかもしれませんが、効果は抜群ですので入れないよりは断然いいです!!
乾燥生姜で冷え症改善のまとめ
いかがでしたか?
せっかく冷え性改善にとしょうがを飲むのなら、一番効果のある形で飲みたいですよね。
ちょっとした手間で体が芯から温まりますので、まだ試したことがない方はぜひ今年の冬に体験してみてください!