お風呂に入っても暖かいものを食べても、すぐに手足の先が冷え切ってしまう…。
ただでさえ寒い冬にこんな症状が続くのはつらいですよね。
冷えを放っておくと肩こりや頭痛、肌荒れも引き起こしますので早めにどうにかしたいもの。
今回は冷えを改善するために日常生活のなかで気を付けることについてお話します。
もくじ
冷え性改善には運動が不可欠
あなたは「ふくらはぎは第2の心臓」という言葉を聞いたことはありませんか?
結論から言いますと、このふくらはぎを鍛えることが冷え性改善の大きな鍵となります。
心臓は酸素や栄養を沢山含んだ血液を体中へ送り出す働きをしていますが、体中をめぐる間に徐々に酸素と栄養が使われます。
そして代わりに二酸化炭素や老廃物を溜めて、血液はやがて心臓へと戻ってきます。
そうしてまた心臓の中で酸素と栄養を補充して体中へ血液を送りだす…というサイクルで血液は循環しています。
上半身の血液は重力の助けもあり、比較的簡単に心臓まで戻ってくることができますが、下半身の血液は重力に逆らって心臓まで戻ってこなければなりません。
そこで重要な役目を担っているのが「ふくらはぎ」なんです。
冷え性改善のカギはふくらはぎにあり!?
ふくらはぎは人間の体の中でも大きな筋肉ですので、この筋肉がしっかりと収縮してポンプのような働きをすることで下半身の血流を円滑にし、心臓へと古い血液を送り返しているんですね。
これが「ふくらはぎは第2の心臓」といわれる所以です。
ですので、ふくらはぎの筋肉が弱いと血液が足先で滞り、末端に冷え性がおこりやすくなります。
つまり、冷え性を改善するには運動をしてふくらはぎの筋肉をつけ血液の循環を良くする必要があるんです。
運動を習慣づける事によって、血流がよくなりますし体温も上がってきますので、1日の中で体を動かす時間を作ることが大事です。
毎日続けることが大切ですので、ふくらはぎの筋肉を鍛えるといっても急に無理をしては逆効果です。
1日30分程度ののウォーキングからスタートし、徐々に軽いジョギングに切り替えていくようにしましょう。
日常生活の中で意識したい冷え性改善ポイント
運動が苦手な人やなかなか時間が取れない人は、日常生活の中で「歩く」ことを意識するだけでもずいぶん違います。
- 駅までの自転車通勤を徒歩に変える
- エレベーターやエスカレータを使わずに階段を使う
これだけでもふくらはぎの筋肉は鍛えられます。
また、その際に
- 少しだけ大股で歩く
- 腕を大きく後ろに振る
- 少しだけ速足で歩く
これらを意識するとさらに効果があります。
無理して「運動しなくちゃ…」と思うとストレスが溜まってかえってよくありませんので、あくまでも無理なく毎日続けられることを目標に運動してみてください。
1~2か月後には体の違いが実感できるかと思います。
冷え性を改善するための食生活
筋肉、骨、皮膚、内臓から髪の毛まで。
私たちの体は口から摂取する毎日の食事でできています。
身体にあらわれる様々な症状と食べ物もとても密接な関係にあるんですね。
そこで、毎日口にする食べ物を変えることは、もっとも手っ取り早く体を変えることに繋がります。
体を冷やす食べ物
冷え性を改善するためにはなによりもまず、体を冷やす食べ物を極力摂らないことが一番です。
また、血液の流れを悪くするようなものを摂取するのも控えることが大切です。
避けた方がいい食べ物
魚介類 :昆布、わかめ、海苔、カニ、あさり
調味料 :甘味料
豆、種類 :大豆
お茶類 :未発酵のお茶、緑茶、コーヒー
その他 :タバコ
これらの食べ物は体を冷やすと言われています。
冷たい食べ物はもちろんですが、直接的な温度だけでなく、それぞれの食品が持つ栄養素や効能なども考慮することが大切です。
海藻類などのカリウムを多く含む食品は利尿作用が強いために、尿を出すことで体を冷やす働きが起こります。
冬にお手洗いに行って用を足した後、ぶるっと震えた経験ありませんか?
人の尿は体温と同じくらいの温度。
それを体外に排出するということは熱を放出しているのと同じことになり、体温が下がってしまうのです。
コーヒーも一時的に体を温めてくれますが、利尿作用により結果的に体を冷やすことになってしまいますし、血管を収縮させてしまいますので冷え性にはよくありません。
また、人の体温が上がる要因のひとつに「タンパク質の消化」があります。
ご飯を食べると体が温かくなるのは消化の働きによるものなのですが、なかでもタンパク質を消化するときに強い熱が生まれます。
ですので茄子などのような「タンパク質の消化を邪魔する成分」を持っている食べ物を食べてしまうと、体の中でタンパク質が上手に消化されずに体温の上昇も抑えられてしまうんです。
体を温める食べ物
体を温める食べ物を習慣的に取る事で冷え性を改善できます。
冷え性に効果的な食べ物
魚介類 :えび、豚肉、鶏肉、赤身の魚
調味料 :しょうが、とうがらし、ニンニク、胡椒、みそ、しょうゆ
豆、種類:梅、くるみ、納豆
芋類 :こんにゃく、山芋
お茶類 :ジャスミン茶、プーアル茶、紅茶
これらを積極的に取ることが冷え性改善に役立ちます。
でも、スーパーなどでいちいち「なにが体を温める食材だっけ…?」なんて思い出せないですよね?
私も今ではなんとなくわかるようになってきましたが、最初は全然わからずにいちいちメモ用紙に書いて買い物に行っていました。
そこで簡単な見分け方として…
- 地下でまっすぐ下にのびる根菜
- 煮るのに時間がかかるもの
- 色が濃い食品
- 発酵した食品
これを目安に買い物をするといいと思います。
にんじん・ごぼう・れんこんなどの根菜類もそうですし、こんにゃくもこんにゃく芋が原料ですね。
面白いのが大豆は身体を冷やすのに納豆やみそ、しょうゆなどの大豆発酵食品は身体を温める食材に分類されることです。
これが発酵した食品の典型的な例といえるでしょう。
紅茶や中国茶などもそうですね。
緑茶は茶葉を発酵させずに乾燥させただけですが、中国茶などは茶葉を発酵させていますし、色も濃いと思います。
このようにおおまかな基準を覚えておくと買い物の際に便利ですよ。
また、食材に気を付けるだけではなくしっかりと3食食事を摂ることも大切です。
食事を抜くと、体温が上がらずに血液の循環が鈍くなり体は寒いままです。特に朝食はしっかりとってから出かける習慣をつけましょう。
冷え性改善のための入浴法
体を温め血行を良くするお風呂も冷え性改善のためにかかせません。
特に、手足の先が冷たく冷える冷え性の場合、毛細血管の血行が良くないことが原因ですので、末端までスムーズに血液が流れるように体内環境を整える必要があります。
冷え性に効果的な温度と入浴法
入浴は38度から40度までの熱くない湯温でゆっくり長めに浸かりましょう。
自分の体温+4度がおすすめですがあまりぬるすぎると体が冷えて逆効果ですので調節しながら入浴してください。
おすすめの入浴法は半身浴+温冷交代浴です。
熱い湯にしっかり入り、湯船から出た後すぐに冷たい水を足や手にかけます。
熱を吸収した血管が冷水をかける事により収縮し、その熱を体内に閉じこめ、暖かさを保つことができます。
半身浴3分→クールダウン10~15秒→半身浴3分→クールダウン10~15秒→半身浴3分
このようなサイクルで温かいお湯と冷たい水を交互に浴びます。
これを繰り返すことで体が血管を拡張・縮小することを覚え血行が良くなります。
この方法は筋肉痛のなどの疲労回復や疲労予防の入浴法なのですが、冷え性改善にもとても効果的だと感じています。
ジョギングなどの運動をした後に温冷交代浴で入浴すると、筋肉痛、冷え性どちらにも効果がありますので是非セットで試してみてください。
ただ、冷水をかけてクールダウンするときは、心臓まわりに急に冷水をかけるのは危険です。
必ず心臓付近から遠い手足の先にかけるようにしましょう。
また、はじめのうちは冷たい水に慣れていないので、温かいお湯を最後に浴びてお風呂から上がると思いますが、慣れてきたら冷たい水を最後に浴びて上がることをおススメします。
冷たい水で血管が引き締まった後、体が血管を拡張させようとするのでさらに血行が良くなります。
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冷え性を改善するには毎日の積み重ねと体質改善が欠かせません。
直ぐに効果は現れませんが、自分で改善しようとする努力がどうしても必要になってきます。
しかし面倒臭い、億劫だなぁと思ってそのままにしているとこの先ずーっと冷えと付き合う羽目になりますので、まずは毎日少しずつ。
無理のない範囲から体質改善を始めていきましょう!