ある日、母からかかってきた1本の電話。
あんた、お盆にも帰ってきてないんだから、お彼岸位お墓参りに帰って来なさいよ!
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え?お彼岸って帰省するものなの?
そもそもお彼岸って何??
お彼岸の時期になるとスーパーやコンビニでぼたもちやおはぎが並ぶから
「秋になりましたねー…」っていう季節を感じるイベント的なものだと思ってたんだけど…違うの!?(;・∀・)
あらためて考えると、お彼岸について何も知らなかったので
お彼岸についていろいろと調べてみました!!
もくじ
お彼岸とは いつからいつまでなの?
恥ずかしながら、お彼岸についてまったく知らなかった私…。
まずはお彼岸の基礎知識について調べてみました。
お彼岸とは
お彼岸とは、ざっくり簡単にまとめると…
- お彼岸は春と秋、年に2回ある
- 春分の日と秋分の日をはさんだ前後7日間の期間
- 自然や亡くなったご先祖様に感謝をささげる日
です。
年に2回。
3月の春分の日と9月の秋分の日の時期に古くから行われている、仏教の行事なんですね。
この時期には、お供え物を持ってお寺やお墓参りをし、ご先祖様を供養するのが一般的な習わしとなっています。
お彼岸はいつからいつまで?
お彼岸とは、毎年「春分の日」と「秋分の日」を挟んだ一週間という事ですが、わかりやすくこんな感じです。
お彼岸の期間の中日である春分の日、秋分の日を、その名の通り「中日(ちゅうにち)」とし、
それぞれ、お彼岸の初日を「彼岸入り」、最終日を「彼岸明け」と言います。
2017年のお彼岸は…
秋のお彼岸:2017年 9/20~9/26
2018年
春のお彼岸:2018年3/18~3/24
この期間中にお墓にお参りに行って、ご先祖様に手をあわせるんですね。
春分の日 秋分の日とお彼岸の関係
でも…なぜこの時期が、自然に感謝し、ご先祖様を敬う期間になったんでしょうか?
調べてみると、春分の日、秋分の日と「お彼岸」には面白い関係がありました。
なぜご先祖様を偲び供養するの?
お彼岸の中日になっている春分の日と秋分の日。
この日は太陽が真東から登って真西に沈むので、「昼と夜の長さがほぼ同じ」という現象が起こります。
と、これを踏まえたうえで、次に「お彼岸」の言葉の意味についてみてみましょう。
仏教用語で「彼岸」とは、彼の岸(向こう側の岸)、
つまり、極楽浄土と言われる「あの世」を意味します。
対して、私たちが生きているこの世界を「此岸(しがん)」と言います。
仏教では古くから、この極楽浄土(彼岸)は、西方浄土とも言い、西にあると言われてきました。
また、あの世の反対であるこの世(此岸)は東にあると考えられていたそうです。
そこで、太陽が真東から上って真西に沈む春分の日、秋分の日は、
この世とあの世がもっとも通じやすく、あの世に近づくことができると考えられ、この日に先祖供養をするようになったそうなんです。
お彼岸は日本独自の文化
このような仏教の教えから由来する「お彼岸」ですが、以外にもお彼岸に先祖供養をするのは日本だけだそう!
仏教の発祥の地、インドや仏教国であるタイやミャンマーなどではお彼岸にお墓参りはしないようなんです。
実はお彼岸って日本独自の文化なんですね。
日本のお彼岸は、先ほどまとめた「仏教の考え」から由来するものもありますが
元々農耕民族だった日本人独特の文化でもあるそうです。
国民の祝日でもある春分の日、秋分の日の意味を調べてみると・・・
- 春分の日:自然をたたえ、生物をいつくしむ日
- 秋分の日:祖先を敬い、亡くなった人を偲ぶ日
と、いかにもお彼岸チックな「なるほど!」な意味が!
昔から、神道において自然のあらゆるものに感謝をする習慣があった日本。
この「自然に感謝をする気持ち」が、先祖に想いを馳せ、感謝をする気持ちと繋がって「お彼岸のお墓参り」という風習になっていったようです。
お彼岸とお盆との違いは?
でも、ご先祖様を供養するって、ひと月前の8月。
お盆にもお墓参りをしてご先祖様に手を合わせたような気が…。
一体、お盆とお彼岸ってなにが違うんでしょうか?
お盆とお彼岸はお参りする意味が違う
調べてみると、お盆とお彼岸は同じお墓参りでも全く意味が違いました!
簡単に言うと・・・
- お盆はご先祖や亡くなった方が家に帰ってくる期間
- お彼岸は率先してご先祖様に想いを馳せる期間
と言う感じです。
お盆は、あの世から還ってくる方をお迎えし、家で供養をして、またあの世へお見送りするという、ある意味「おもてなし」のような行事です。
一方、お彼岸は、この世とあの世が近くなる「彼岸の時期」に、ご先祖様に想いを馳せて、感謝をしながら供養をする行事。
これって同じ「供養」でも意味がかなり違いますよね。
実はこれには、「彼岸(あの世)」と「此岸(この世)」にまつわる、もう一つの意味が関係しています。
彼岸と此岸。
これはただ「死んだ後の世界」と「今生きている世界」という意味だけではありません。
- 彼岸:悩みや苦しみにあふれた世界
- 此岸:そんな苦しみや悩みのない悟りの境地に至った世界
このように、悩みや苦しみの果てにたどり着く極楽浄土の世界、それが彼岸だとも考えられています。
そこで、お彼岸には、この悟りの境地「彼岸」にたどり着くために、自分自身の行いを反省し、修行をする。
そしてその中で「今の自分があるのはご先祖様のおかげです」と先祖への感謝をするという意味も含まれているそうです。
こうして考えると、お盆とお彼岸のお墓参りは深いところで意味が違うなぁとあらためて思いました。
お彼岸には何をするの?
このような事から、お彼岸には自分自身の行動を振り返りながら、先祖供養をするのが一般的になりました。
具体的には、
- お彼岸の入りに仏壇やお墓をきれいに掃除する
- お花、ぼたもちやおはぎをお供えする
- 家族でお墓参りをする
このように、お墓に出向いてご先祖様に手を合わせるのが一般的です。
また、家の仏壇には精進料理や、故人が好きだった食べ物や飲み物を供えることもあります。
お盆の時とはまた違う、「私も精進して『彼岸』へと辿りつけるよう努力します。」と
自分自身のこれからについて考えながら、ご先祖様に手を合わせると、お彼岸らしいお墓参りができそうですね。
お彼岸とは お盆の違いやいつ何をするのかを超わかりやすく解説!のまとめ
お彼岸についてなにも知りませんでしたが、調べてみるととっても勉強になりました!
「ぼたもちおいしー♪」なんて、のんきに和菓子をむさぼっていた自分がなんだか恥ずかしいです(〃ノωノ)
私たちは生きている以上、必ずいつかは死んでしまうもの。
忙しい毎日の中では、なかなかその事を意識して考える機会はないですけど
お彼岸には、少しだけ「彼岸」の事を考えて、自分の人生を見つめ直してみようかなと思います。
では!最後までお読みいただいて、ありがとうございました。