秋の味覚と言えば秋刀魚!
スーパーの鮮魚コーナーでもよく見かけるさんまですが…
たまに秋刀魚のお腹や体に穴が開いたものを見かけませんか?
1つなら気にならないんですけど、多い物では1尾のさんまに4~5個の大量の穴…。
しかも直径3mmほどの不自然なきれいな丸い穴!!
え?これは一体何!?
もしや…寄生虫!?
気になったので、さんまのお腹の穴と寄生虫について調べてみました!
※ 寄生虫の画像は衝撃が大きいので、文字リンクで別窓で開くようにしています。
もくじ
さんまのお腹の穴の正体は?!
私は秋刀魚が大好きで、いろんなさんまの塩焼き方法を試しては、
「どうやって焼くのが一番おいしいのか!」
…なんて事をやるのが秋の楽しみなんですけど…。
いつもスーパーで秋刀魚を買うのですが、ある日、さんまを選ぶ時に、ふと気になったのがこれでした。
そう。
お腹にポコポコ開いている穴!!
よく見てみると、お店に並んでいるサンマの多くがこんな感じなんです。
この穴って一体なに!?
え?この秋刀魚って食べても問題ないの?
気になって気になって仕方がないので調べてみたところ・・・
この穴の正体は「寄生虫がいた痕」でした!
秋刀魚のお腹の穴はサンマウオジラミが居た痕だった
この穴。
どうやら「サンマウオジラミ」という、寄生虫が居た痕のようです。
東京都福祉保健局のHPの東京都市場衛生検査所に「秋刀魚のお腹の穴」について寄せられた相談事例があったのですが…
これはサンマウオジラミという寄生虫の影響です。
サンマウオジラミはサンマの表皮にしがみつき、血液や皮膚の粘液を吸い取っています。
その寄生していた部位が傷痕となって穴のように見えます。
この寄生虫は人に感染することはありませんので、誤って寄生虫を食べてしまっても健康に影響はありません。
東京都福祉保健局のHPより引用:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/index.html
との事でした。
サンマウオジラミは、体長4~6mmほどの大きさで、秋刀魚のお腹の側面あたりに寄生するそう。
ですが、漁の際に自然に剥がれ落ちてしまうようで、お店に並ぶ段階で残っている事はほとんどないんだとか。
残っていても、表面に着いているので取り除かれてしまうんですって。
結果、穴だけが残るそうですが…
言うなれば、サンマウオジラミが秋刀魚を食べた跡があの穴だったんですね。
寄生虫って考えるとちょっと気持ち悪いですけど、青虫がキャベツを食べた後のようなものかな?…と考えると、ちょっと気にならない気もします。
さんまのはらわたの赤い糸みたいなのは寄生虫?食べても大丈夫!?
ひとつ不安と疑問が解消されたのですが、まだまだ気になる秋刀魚の寄生虫。
先日、秋刀魚のはらわたにある「赤いオレンジ色の糸のような虫」が出てきたんです…。
大人になって、はらわたと周辺の苦みが好きになって、食べるようになったのですが
あれを見て以来、どうにもはらわたが食べられません(;´Д⊂)!
秋刀魚の塩焼きを食べていると見かける率が高いらしい、このにょろにょろした糸ミミズのような虫…。
この正体は一体何なのか調べてみました。
さんまのはらわたの赤い糸の虫はラジノリンクス
この赤いオレンジ色の虫は、ラジノリンクスという寄生虫でした。
ラジノリンクスは内臓に寄生し、さんま以外にも、サバ、カツオなどの青魚にいるそうです。
- 体長:2~3cm
- 人間に寄生することはなく、食べても無害
このラジノリンクスは、ほとんどの秋刀魚のお腹にいるそうで、いない秋刀魚の方が珍しいという話も。
かば焼きなどの缶詰の中でも見かける事もあるようです。
魚の内臓に寄生しているので、下処理がされていない状態では取り除くことができず、遭遇する率も高い寄生虫なんですね。
色が鮮やかなので、食べる時に目につきやすいのがせめてもの救いですね…。
さんまの体の黒い紐みたいな寄生虫の正体は?
また、これ以外にも秋刀魚には寄生虫がいるようです。
よく見かけられるのが、サンマヒジキムシという寄生虫です。
頭を秋刀魚の身体の中に突っ込む形で寄生し、体のほとんどがさんまの身体の外に飛び出しています。
秋刀魚のお腹から、黒い紐のようなものが出ている時は、この寄生虫の可能性が高いようです。
- 体長:7cm~10cm以上
- ひじきみたいな見た目
- 人体には寄生せず食べても害はない
その名の通り、ひじきみたいな見た目をしていて、大きいので目につきやすいのが特徴です。
お店に並ぶ時に引っこ抜かれるのですが、氷に並べられた丸ごと1尾で販売されているような秋刀魚では、見逃されて残っている事もあるようです。
残っている虫を見つけた時は、ピンセットや毛抜きでゆっくりと引っ張ると取り除けます。
サンマはアニサキスに要注意!
…と、ここまでは人体に害のない寄生虫でしたが、さんまにも気をつけなくてはいけない寄生虫が潜んでいます。
そう、アニサキスです!
アニサキスは、サバや鮭、するめいかなどの魚類に寄生します。
渡辺直美さんや、庄司智春さんなど、アニサキスが原因で食中毒になる芸能人のニュースもよく目にするようになり、その存在が有名になった寄生虫です。
- 体長:2~3cm、幅は0.5~1mm
- 白色の少し太い糸のような見た目
- 生きたアニサキスの幼虫が体内に入ると、胃壁や腸壁を傷つけ激痛を引き起こす
刺身やたたきなど、生食で食べる場合に多いのがアニサキスの食中毒です。
アニサキスの幼虫は、通常、宿主の内臓に寄生するのですが、内臓の鮮度が落ちると筋肉などの身の部分に移動するそう!
内臓以外にも潜んでいるかもなんて恐ろしいですね…。
さんまでアニサキス中毒にならないポイント
でも、全ての秋刀魚にアニサキスがいるわけではありませんし、
調理の仕方やちょっとしたコツでアニサキスの食中毒を防ぐ事もできます。
- 新鮮な秋刀魚を選ぶ
- 内臓を取り除く
- しっかりと加熱する
- -20℃で24時間以上冷凍されたさんまを食べる
アニサキスは内臓の鮮度が落ちると身に移動するので、なるべく新鮮な秋刀魚を購入して、早い段階で内臓を取り出す事で、アニサキスの幼虫が身に移動する可能性が減ると思います。
なによりも、アニサキスは加熱することで死滅します。
しっかりと火を通すことで、食中毒を防ぐ事ができるんですね。
また、冷凍でも死滅するので、あらかじめ冷凍されたサンマを購入することでもアニサキスの害を防ぐことは出来そうです。
生のさんまを買ってきて凍らせてもいい気がしますが、ちょっと注意が必要です。
冷凍の場合は-20℃以下で24時間以上(48時間という説も)冷凍しないと、アニサキスの幼虫は死なないそう。
家庭用の冷凍庫はマイナス20度程度で設定されているようですが、開け閉めをするので温度が上がってしまいます。
家庭の冷凍庫では十分に冷凍できない事もあるので、家で冷凍した場合は、やっぱりしっかり火を通して焼いた方が安心ですね。
さんまの腹の穴は寄生虫?はらわたの赤い糸は食べても大丈夫!?
調べてみて、さんまに思った以上に寄生虫が居た事にびっくりしました。
でも、魚介類のほとんどに寄生虫は潜んでいるそう。
むしろ、寄生虫がいない魚と言うのは珍しいようです。
体に害はない物も多いので、あまり神経質になりすぎなくてもいいんですね。
これからは、アニサキスには注意しつつ、美味しくサンマを頂こうと思います♪